lib_tit.gif

〜おばけろうそくは「turnip」で/ジャック・オ・ランタン〜


もうすぐハロウィンですね。日本でもここ数年、ものすごい勢いで浸透しつつありますが、そこで出てくるのがかぼちゃをくりぬいたお化け「ジャック・オ・ラ ンタン」です。
くりぬいた中にろうそくを入れ、来るハロウィンを祝う、というものです。

中世ヨーロッパの時代にもハロウィンは立派な祝祭典として存在していました。 現代と異なる点は、宗教(キリスト教)が深く関連しているところです。 ハロウィンはもともと古代ケルトの祭りでありましたが、キリスト教の「万聖節」 (All saint's Day)の前日にあたることから、後に自然に取りこまれたようです。
今の日本にみられるようなハロウィンはアメリカの習慣をほぼそのまま取り入れています。仮装をしたり、子供たちがお菓子をもらいに各家を回ったりするのに もちゃんとした訳があり、その原点は中世のお祭りの内容に沿う形になるのです 。

先述にありました「ジャック・オ・ランタン」ですが、かぼちゃでつくるもの、 とおもわれがちです。中世の時代にもとりあえずありましたが、かぼちゃ自体は 新大陸発見後から流通し始めたので、当時はありませんでした。
それまでは何を 使っていたのかというと「turnip」=「(野菜の)かぶ」をくり貫いていました。 かぶそのものは中世当時の世界でも使われていましたので、街のいろいろなとこ ろにかぶのお化けが発生した…のかもしれません。 (ハロウィンの元になった古代ケルトの祭りでも、かぶが重要な位置を占めてい ました)

今年はぜひかぼちゃで、またはかぶでちっちゃなお化けをつくってみてはいかがでしょう?
ただし、時期的に涼しくなったとはいえ、いずれも「なまもの」であることを、 くれぐれもお忘れなく…。


戻る