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〜祭りの主役は偉大な天使/聖ミカエルについて〜


9月29日、ヨーロッパでは大天使ミカエルを称える「聖ミカエル祭」が各地で行 われます。
ミカエル(Michael)はご存知の方も多いとは思いますが、聖書における神の右腕として、そして星の数ほどいるの天使の長でもあります。この名前を つける両親も多いですね。
ルネサンス期の絵画でも彼の肖像画を多くみかけますが、大抵は金色の鎧に身を包み、聖なる剣と天秤を持った、羽をつけた姿で描かれます。彼の足元には大きな蛇(竜=ドラゴン)が横たわり、悪魔の象徴を退治している様子もうかがえます。

ミカエルと共によく登場するのがサタン(Satan)です。2人は双子の兄弟と言われ、どちらが神の右腕についてもおかしくない力を持っていました。ルシフェル (サタンの天国における名前)はその神の座を狙いクーデターを起こしましたが、 ミカエルとの闘いによって敗れ、羽をもぎ取られ、地獄へと落ちていったのです。

ミカエルが聖の存在であれば、うりふたつの姿を持つサタンは闇の存在というこ とになります。 ミカエルの聖地として有名なのがフランスにあるモン・サン・ミッシェル(Mont Saint Michel)です。ひとつの島の上に修道院が建っている形となっていますが、 潮の周りが非常にはやく、満潮時にはひとつの孤島として、もうひとつの姿を目 にすることができます。 偉大な影響力を持つ天使の長・ミカエル。彼を称える祭りは豊饒を称える祭りでもあり、これからきたる冬に向かって人々は少しずつ準備をはじめていくのです 。


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