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〜清き女性は強い心を持つ〜


日本でも西洋でも、女性は男性を補佐する存在として長年下の立場におかれてい ました。しかし、中世の時代の女性は実に強い人が多かったのも事実です。 「強い」と一言にいっても、体力や力が強い、というわけではありません。清純な心を持った女性が「強い」という意味なのです。

オルレアンの乙女・ジャンヌ=ダルクや、悲劇の王女マリー=アントワネット、 それから当時としては珍しい女流作家クリスティーヌ=ド=ビザンなどは歴史に 残る女性として名高いですが、彼女達は自分自身のことを信じ尽くしていた=何事にも懸命に取り組む力を得ていた、ということになります。

貴族、特に荘園や城を持つ主が戦争などででかけている間は、夫の代わりに城主 の夫人がすべてをとりしきってました。財政管理・各地でおこる争いごと、来客 対応に城内部のとりまとめなど、すべてを任されることになるのです。
留守中に敵が襲ってくるようなこともあればまっさきに先導に立ち、城や領地を守らんと自らが出兵するぐらいですから、貴族の女性は強靭な心を持った方がほとんどだったのでしょう。

ある時は騎士道の愛を受けいれ、ある時は勇んで戦う女性達。不思議と現代の女性と重なり合うところがあるのは否定できないかもしれません。


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