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〜街の大通りは動物でいっぱい?〜


ドイツのニュルンベルクは、中世ヨーロッパの町並みをそのまま残している貴重 な地域です。現在も、至るところに当時の面影をのこしていおり、毎年多くの観 光客を惹きつけてやみません。 行ったことがある方もかなりいらっしゃるのではないでしょうか。

今はきれいに町並みも整備されていますが、500年以上前の世界はというと、これ またとても賑やか…というよりごちゃごちゃしていたようです。 一時課(現在の午前6時頃)に朝市が始まると、開門を待っていた郊外の農民達が怒涛のごとく押し寄せてきます。
また、大学の講義や各種仕事、貧しい人々が施 しを求め始めるのもこの時間帯です。馬車も慌しく通り、またたく間に大通りは 人であふれてしまっていたのです。 さらに付け加えると、道には犬や猫、豚などが放し飼い状態だったので動物達にも注意しながら通りを進む必要がありました。 当然、その中で喧嘩、スリなども頻繁に起こっていたのはいうまでもありません。

補足をひとつ。 1400年後半のパリの町並みを記した文書によると「路上には家畜の独特な匂いに 加えて汚物臭も大変なものであった」となっています。下水道設備がきちんと整 備されていなかったので、街の至るところでつんとした臭いが広まっていました。 (実際には、外に置かれている大樽などに直接ためていました)
勿論、それらを回収する業者(大体は農民)もいましたが、なかなかもって大変 だったようです。


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