中世の戦争といってぱっと思い浮かぶものはなんですか? 騎馬隊、歩兵、槍部隊・・・。 色々と出てきますが、密かに底力を出しているの が弓矢隊です。 彼等は基本的に軽装備で戦いに挑みます。 フル鎧を着て弓を撃とうなんぞ、敵側 の思うつぼに他なりません。 当時の戦争はとにかく「壊せばいい」らしいので、時代が進むにつれ、より強力 で重量感のあるものを開発しました。 弓矢系も同じで、クロスボウの欠点を補っ たバリスタ(ラテン語/ballista)という、据え置き型の大型弩砲が活躍しました。 これがひとつだけならまだしも、ずらずらと並んだ状態を想像してみて下さい。 自分の城に向かって、今か今かと打ち出しそうな鏃のついた噴射器がおびただしくそびえる・・・。心理的不安を掻き 立たせる要素もあったようです。 これより大きなものは、映画などで見た方もいると思う「カタパルト」(英語/ catapult)です。 投石器なので、基本的には石を乗せて、反動で敵側に発射するのですが、敵に投げられればなんでもいいので、時には死骸、 時には糞尿などの汚物を投げ込んだりしていました(想像するだけでイヤ)。 両方とも、強力なのに代わりはないのですが、最大のデメリットは「移動に時間がかかること」。 そのため、設置場所を占拠されると今度はこちらが狙われる側になってしまうわけです。 余談ですが、アメリカには現在も組みたて式のカタパルトが販売されています。 |