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運動と人々の生活
〜中世のスポーツの意義〜


 
GWといえば長期休暇!(じゃない方も中にはいらっしゃると思いますが)。過ごしやすい気候でもあるので、体を動かしたりする方もいらっしゃるのではないで しょうか。スポーツもいいリフレッシュになりますね。
その「スポーツ」ですが、中世の時代も同じ意味?と考えると、これまた意味合いが違ってきます。

私達が認識しているスポーツは近代からのことで、18世紀頃からとされています。 意義としては「各競技のルールを守り」「平等に行う」。近代オリンピックにも そのことがよく分かります。 中世のスポーツは「=上流階級・騎士」という認識があったようです。主に狩猟 ・乗馬・ゴルフなど、どちらかというとレクリエーション的な感じでした。よくみると今もちょっとリッチな方々がやりそうなものばかりですね。

騎士に至っては、騎士道の一環としてスポーツをすることが取りいれられていたようで、1570年代にドイツで騎士学校が開設された記録が残っています。 (主に乗馬・ダンス・剣技など)。 一方、庶民は市場の後の休みなどに村人全員でフットボールなどをして体を動か していました。フットボールというとイギリスが浮かんできますが、当時も主流だったようです。

ルールは、決められた場所にボールをもっていくというシンプ ルなものでした。 ただこれがまた大掛かりなもので、現在のように数人ではなく、村人・街人全員 が対象だったので、時には800人×800人で、あたかも戦争?のような感じで行ったりしていたものです。もちろん怪我人が毎回でていました。
また、「アニマルスポーツ」という名をもつものも存在していました。家畜を街に放して特定の場所まで追いこみ、終わったら処分(殺す)するというもので、 これに関しては度々禁止令がでていました。さすがに生き物をスポーツの一環と して使うのは心苦しかったのでしょう。


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