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〜青空の下の食事にあり/中世と現代の食事回数〜


 
突然ですが、朝ご飯は食べていらっしゃいますか? 仕事などで忙しい時などは、朝食はコーヒーだけ、または出勤途中でパンをかじ りながら、はたまた昼食と一緒に…という方も少なくないと思います。
現代人はとにかく栄養に偏りがちな傾向にあるようで、多くの栄養士などが 朝食をとって体内機能を活性化させるように促しています。
テレビでも健康志向 のコーナーがよく見かけられるようになりましたが、それも関連しているのでしょ うね。

さて、中世のヨーロッパの食事回数ですが、一般的に昼食と夕食の2回が基本と なっていました。明け方にミサにでかけるというのもあるので、朝食もありまし たが、少量のパンとエールだけでした。
昼食は「正餐」と呼ばれ、一日の中でもっともしっかりとした食事内容になっています。これに対して夕食は食べ物より飲み物が主流だったそうです(現代の夜は呑み会と同じ感覚でしょうか)。
独自の調査ではありますが、当時の食事内容をカロリー計算してみました。 (概算なので正確ではありません。予めご了解下さい)。

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朝食:パンとエール (ここではライ麦パンとジンジャーエールとする):176+70=246kcal

昼食:パン・肉いりスープ・チーズ・ワイン (ここではパン・豚肉いりスープ・ゴーダチーズ・シードルとする): 145+180+380+79=784kcal

夕食:パン・豆いりスープ・チーズ・ワイン (ここではパン・青豆スープ・カマンベールチーズ・白ワインとする): 145+160+310+131=746kcal

合計 1776kcal

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20〜30代男性の理想摂取カロリーは2950kcal(1時間以上の激しい農耕作業など) となっておりますので、全体的に少なめだったということが分かります。
ちなみに上流階級クラスの1食分のカロリー量はかるく2000kcalを超えます(概算なので、時期などによって異なると思いますが)。その上あまり身体を動かすことが少なかったこともあるので、少々ふくよかだったのではないのでしょうか。


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