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〜民の罪は神の怒り/中世の罪話〜


ここ最近、不穏な動きと共に時代の流れに合わんといわんばかりの犯罪が起こっ ています。形態は変わろうとも、罪の重さは昔から変わらないものです。穏便に、経岩に暮らしたいものですね。 皆さんが思う言葉だと思いますが。

さて、中世の時代にも当然ながら、いろいろな「犯罪」が横行していました。警察なんぞはないですし、今のように24時間明かりがついているわけでもないですから、「自分の身は自分で守る」というのが当たり前でした。盗賊や義賊の方々 は人を殺しても全然平気でしたのでまさに「横暴な行動」、彼等を怒らせると命もあやうかったのです。
記録に残っている種類としては、家屋襲撃・殺人・器物損壊・略奪・婦女暴行・ 乗っ取りなどなど。日が落ちてから外を出まわっているのは盗賊などの悪人ぐら いで、万が一外に出ようとするものなら自爆行為に匹敵します。だから、人々は日が落ちるとすべてのカギを閉め、早々に就寝するのです(夜はやることがない から、というのも一理ありますが)。

中世中期〜後期になると、盗賊達に加えて一国の兵士・騎士達も暴徒化していきました。領主に尽くす「忠誠心」というのを忘れ、その場の快楽を求めてしまった末の姿です。領民達にとっては、今まで自分達を守ってきた存在が敵になるわけですから、たまったものではありません。加えて1400年代後半に怒った黒死病 (ペスト)の大流行で、まさに中世は「暗黒の時代」に突入していきました。
今も昔もそうですが、夜中の出歩きはくれぐれも気をつけましょうね(^^;)。


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