lib_tit.gif

〜薬の効用は多種多様/ハーブの使用用途〜


数年前から、ハーブ料理が女性のライフパートナーとなっています。ちょっとし た香りづけにタイム・セージ・ローズマリーなどを入れると料理の味も格別です。 自宅でも簡単に栽培することができ、気軽な菜園づくりにももってこいです。

ハーブは料理のサポート役だけでなく、れっきとした薬草でもありました。古代 メソポタミアの時代からものによっては貴重な存在でもあったのです。 中世の時代にあったハーブは、じつに多くの種類がありました。シルクロードな どの発展により中近東から運ばれてきた香辛料の輸入も手伝って、貴族階級でだされる料理の数々は、ほとんどハーブで味付けされているものでした。
現在でものこっているレシピを引き出してみると、使われたハーブはローズマリー・パセリ・タイム・ジンジャーというオーソドックスなものから、カルダモンやマロウ・ソレルなど少しクセがあるものまで、使用用途によって上手に使い分 けていました。
料理用に使用されていたハーブは、同時に体の調子を整える「薬草」としての効果もありました。たとえば、ジンジャーは胃の調子をよくする効果があるとされ、 アーティーチョーク(野アザミ)は肝臓をよくする、などです。それぞれのハーブには独自の効果をもっているのでそれらを大量に摂取すると体自体に危険を及 ぼす可能性もありましたので、当時のコック達はそれらを考えた上で大切な客人に料理を提供していたのでしょう。
ちなみに当時のハーブを表した絵が現在でも残っており、ハーブを大切に摘む人々の姿を鮮明に描き出しています。昔の人にとっても、ハーブはとても大切な存在だったのです。


戻る