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〜甘い味は日本だけ?/ちょっと不思議なバレンタインチョコのお話〜


いつもは中世話のコーナーですが、今回はちょっと疑問に思う「チョコ交換」について追っていきます。
そもそも、バレンタインデーの起源はどこから来ているのか? というとローマ 時代の聖バレンタインという人が、当時では禁止されていた愛する男女たちの仲裁役をしたのが始まり。帝国側に見つかってしまった聖バレンタインは処刑されてしまいますが、以後男女の愛の象徴として中世ヨーロッパでも偉大なる存在として君臨していました。

当然ながら、中世の時代からチョコ交換はさすがにしていなかったので、代わりに愛の印としての贈り物をお互いに行っていました。一番よく行われたのが、お互いの身につけているものの交換で、有名なところでは歌でもよく知られている 「グリーン・スリーブス(緑の袖)」でもでてくるように、袖の交換があげられ ます。

愛の印の交換は現在でも世界各地で行われていますが、アメリカやヨーロッパのバレンタインの習慣をみてみると、お互いに一般のギフトやグリーティング・カードを送るのが普通。チョコレートの交換をしているのは意外にも日本だけ。
じゃあ、チョコレートを渡す習慣はどこからきたのかというと、これまた意外なところでチョコレートブランドではあまりにも有名なモロゾフが紹介したのがきっかけです。
実際には昭和50年頃から流行り出した(?)ということなので、本当に最近の話なんですね。

おまけ話。 今年はお目当ての彼に、ちょっと中世っぽい要素を取り入れたチョコレートを渡 してみてはいかがでしょうか。 作り方はとっても簡単。予め溶かしたチョコレートを小さな型に流し込んで(お 弁当などで使う、銀色のホイルっぽいものがベター)、表面から見えないように アーモンド(またはレーズン・くるみなど)を一粒だけいれておきます。中に入 れるのは1個だけで、あとは何もいれない状態で何個か同じものを作り、ラッピングして渡します。
もし彼がそのアーモンドが入っているチョコに最初に手をつけたなら、その恋が 実る確率があがるかもしれません。 中世のバレンタインでは、このような愛の占いを本気で信じていた人が非常に多 く、今の時代よりも厳しい恋愛に想いをはせていたものでした。その結果、良い縁に恵まれると、その幸せもひとしおです。


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