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〜旅人の道は運命の道/十字路と街道〜


中世の旅人は、国内に設けられた「街道」に沿って進んで行きます。この道の先 には何があるのか、どのような出来事が待っているのか、少し考えながら歩んで いったことでしょう。
旅は危険がつきもの。夜に進もうと するものなら夜盗がニヤニヤしながらこちらに近づいてくるのはいうまでもありません。当然、現在のように電灯などはあるわけがなく、月光を頼りに(新月の 場合は本当に真っ暗ですが)近くの宿を探すことになるわけです。

人々が行き交う街道、そこには十字路もしばしば登場します。街の中にもよく十 字路をみかけますが、これにはちょっとした意味が込められています。
十字路は「霊の道」とも呼ばれ、現代と死者の世界を繋ぐ橋渡しの役目を追っていたとされます。そのため、処刑された人々の中には街の十字路に埋められ、死者の霊をこの中に閉じ込めて現代に現れないように、との意味を込めていたそう です。そのため、処刑場はこの十字路の上で行われていたとされます。 他にも、魔術で悪魔を呼び出す場所とか、未来の姿が見える場所とも言われてい ます。
十字(Cross)の持つ意味は、宗教を超えた、重要な意味を持っているんで すね。


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