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〜一日のはじまりは着衣と祈祷から〜


一層朝晩の寒さが厳しくなってまいりました。特に朝はぬくぬ くしたお布団から出られずにはあとでドタバタする…なんとこと、ありませんか? この状況は中世の時代でも同様なことがいえたようです。といっても一部分の人間に通じるものですが。

当時の人々は非常にはやくから仕事をはじめ、早い時間に床につきました。5時 前に起床して、8時頃には休んでしまうといった感じです。その場の気候等も関 係があるでしょうが、「夜がきたら光がなくなるので休む」といった考えが一般であるとされています。
当然電気なんてありませんでしたし、ろうそく代もばか にならないので、日が落ちると早々に明日の準備をして休んでいたのです。

気候の変化によりまちまちですが、人々の起床はだいたい5時前、修道院の人間 ともなると午前2時には祈祷をはじめています。起きたらまず神に簡単な祈りを ささげ、衣服を着ます。現代の欧米でも引き継がれていますが、夜間服は着ない で寝るのが一般的でした。ほぼ素裸の状態ということですね。
時代的に寒さが厳しくなっていたので当然朝は寒いです。日がのぼるまでゆっく りと…というわけにもいきませんので、早々に準備をします。

着替えは予めベッ ドから手が届く位置に用意し、ベッドの中でごそごそと服を着ていたのです。こ うすれば、寒い風にブルブルふるえる必要もないからです。 着替え終わると簡単に顔と手を洗います。その後、近くの教会のミサに出向き今 日と昨日の無事を感謝し、仕事に従事していくのです。
ことに学生に関しては、授業が始まる午前6時頃には眼をさましてといましたが、 他の人より若干ベッドが恋しかったのはいうまでもありません。


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