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愛の祭典 〜聖バレンタインデー(3)〜




第3回目は、恋占い等について解説します。

中世の占いと信仰

中世時代の占いによる信仰度は、今とは比べものにならないくらい深いものでした。魔術信仰が盛んに行なわれたのもこの時代だし、宗教信仰も同様にいえます。
中世に行なわれた占いのいくつかは、現在にも引き継がれているものもあります。この機会に、ロマンチックな「恋占い」をしてはいかがでしょう?


麻の実占い
少量の麻の実を、水の張ったボールの中に入れて落とした時の形から判定します。例えば、その実の形が弓矢をかたどっているなら、猟に長けた人と結ばれる・・・といった具合です。
花びら占い
現在でもよく使われている占いです。薔薇の花を一枚ずつちぎって、最後の一枚になった時に好き・嫌いの判定をします。これで男性の気持ちが分かれば苦労はしませんけどね。(^^;)
のこぎり草占い
のこぎり草に関する占いは多くありますが、代表的なのを一つだけ。
のこぎり草の枝を恋人同士出交換しあいます。食事が終わってからもその枝が元気であるなら愛が本物だと断言できますが、逆にしおれてしまったれするとその恋は偽りに近いものとされてきました。のこぎり草は、バレンタインの食事のサラダとしても使用されています。


バレンタインのゲーム


バレンタインデーにも独特のゲームというのが存在しました。中世の方々は専らゲーム好きで、ゲームの為には他の予定も取りやめにして・・・といったのもあったそうです。その伝統は、今日においても深く密着しています。ヨーロッパの人が専らゲーム好きなのも分かるでしょう?(最近では、イタリアの地域で恒例の"トマト戦争"をしていました)

代表的なものを挙げましょう。
「レイディ・アン」というゲームですが、今でいう「恋人あてっこゲーム」です。前回くじで恋人を決めるとありましたが、くじをひいたら来賓(ゲームに参加している人)は輪を作り、その中に鬼が入ります。鬼は来賓の方をみないようにします。見ていない間に来賓達は後ろ手にボールをまわします。或る程度まわしていって、鬼が持っている人をずばり当てるというものです。ボールを持っている人=自分の恋人(バレンタイン)なので、鬼が見事当てたらそのペアは恋人同士という事になり、輪の中から離れて行きます。
ボールをまわしている間は来賓はそれにちなんだ歌を歌い、鬼も当てる時に歌を歌いながら推察します。音楽は、ゲームなどの娯楽に大変必要ものでした。 心をゆっくりと落ち着かせながら、娯楽にいそしむ。中世の人々の生活はこのようなものだったのです。




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