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〜目の輝きの奥に見えし美食の文字/豪華絢爛の食事内容〜


ヨーロッパの芸術要素に大きく影響を与えたメディチ家。その中でもカトリーヌ ・ド・メディチは重要な存在であったりもします。特に、食事に関しては彼女の存在云々で現代の食事内容に変化があったのかもしれません。 当時の貴族は専ら平民の食事との差を気にしていました。
同じ食材を口にするのが好ましくなかったようで「野菜は平民の食べ物」と位置付けられてしまったため、上流階級の人々はタマネギ以外の野菜はあまり食べなかったという記録が残っています。

その代わり、肉・魚料理をメインとした食事をしていました。牛・鶏はもちろん のこと鵜・イルカ・ハルネズミ・白鳥など、今の私達からみれば「えっ?」とい うものまで料理していたのですから、ちょっと驚きかもしれません。
また、饗宴などの時には貴族らしく豪勢に見せるために「イリュージョン・フード」と題した、ちょっと変わった盛りつけも行っていました。たとえば、クジャクの丸焼きにおいてはローストしたクジャクに羽をつけて、あたかも豪華に見せたりリンゴ型のミートローフ(のようなもの)を切り分けると本当のハトが登場 したりといった感じです。
食べるだけではなく、目で見て楽しむ方法もとられていたのです。

中世後期に入ると美食ブームはさらに過激さを増し、国王クラスになると料理だけで相当な資金を費やしたそうです。教会側から反発が絶えなかったのもいた仕 方ない…ですね。


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