このコーナーでは、マドレーヌ・P・コズマン著「中世貴族の華麗な食卓」(原書房)内に収録されているレシピを元に作成致しました。材料も若干変更してあります。


今回のお料理
ショートブレッド(Short Bread)

「ブレッド」と名前はついていますが、サクサクとしたクッキーのような感じです。昔はトレンチャー(食べられる皿。94年のリレハンメルオリンピックで話題になりました)として使っていたようで、日持ちもします。作り方も簡単ですので試してみてはいかかでしょうか。香りの王様・カーダモンを取り入れていますので、香ばしい香りがします。


<材料>
中力粉(漂白していないものが良い:薄力粉でも可)700cc
砂糖(本来はグラニュー糖):1/2カップ
シナモン:こさじ2
カルダモン(「カーダモン」ともいう。現粒):4粒
ジンジャー:こさじ1/2
オールスパイス:こさじ3/4
塩 少々
バター(室温に戻しておく)200g

追加;カレントレーズン(種無し干しぶどう。小粒状):少々

作り方

下ごしらえ
予めオーブンは暖めておく・カーダモンは殻を破って身をすりつぶす(強烈な香りがするので御注意を)

1.ボールに砂糖とスパイス類(シナモン・カルダモン・ジンジャー・オールスパイス・塩)を入れてよく混ぜ合わせる。混ざったら、2等分にして一方は取っておく。

2.こね台(冷たい台)に中力粉を置いて1.で2等分したスパイスの一方を混ぜ合わせる。

3.柔らかくしたバターを2.の上に置き、手でよくこね、粉とバターをよく混ぜ合わせる。

4.大体まとまったら、20cmほどの浅い型にクッキングシートを敷いてまんべなく敷き詰める。つめたら、食べやすいように細い切れ目を入れ、生地にフォークで穴を空ける。

5.1.で取ってあった一方のスパイスとカレントレーズンを生地の上にふりかけ、暖めておいたオーブンで160℃で40〜50分焼く。



***おまけ話***
小麦よりも米の粉で作ったパンが多いとされています。饗宴等で使用されるパンはかなり上等なもので、前日に作っておくのが普通です。また、白パンの他に「キッチンブレッド」言われるパンもあり、これはよく果物やサラダに混ぜ合わせるものとしてよく使います。大抵のパンはトレンチャーとして作られたのが多かったようです。



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