全ての料理に欠かせないのが「ハーブ(harb)」でした。
ハーブは当時の世界において絶大な地位を持っていました。料理から医薬品、芳香や儀式など、人々の生活になくてはならないものだったからです。庶民が簡単に入手できるものから高額なものまで様々でした。特に、シルクロード(絹の道)で東洋から運ばれてくるスパイス・ハーブ類はかなりのものだったと言えます。(一般的に多くのハーブを所持している人はかなりの金持ちと認識していました)
ハーブ、と一言に申しましても多くの種類がありますので、ここでは料理に使用される代表的なハーブを御紹介しましょう。
ハーブ名 | 用途・効用 | 代用ハーブ |
サフラン | 主に着色用。少量で黄金色の色を出す | 西洋たんぽぽ |
ローズ(薔薇) | 着色・装飾用。淡い紅色を出す | アルカシナ |
ミント | 着色・芳香など多様に使われる。エメラルド色を出す | パセリ・ゼニアオイ |
ブルーマロウ | 着色・飲料に使用。純青色を出す | ヘリオトロープ |
すみれ | 着色・装飾用。淡い紫色を出す | なし |
ハーブ名 | 用途・効用 |
メイス | ナツメッグの外皮。くるみのような皮で、医薬品にも使用されている |
ジンジャー | しょうがの乾燥版。香ばしい味で大抵の料理に使われる |
パセリ | 装飾にもっぱら使われる。その点では現在と一緒 |
ペパーミント | 芳香性が強い、現在のハーブの代表格。 |
ギャリンゲール | 和名コウキョウリョウ。薔薇のような芳香がするが少々ひりひりする |
ヒソップ | シソ科の1つで、強い芳香性を持つ |
オールスパイス | 南アジア方面から入ってきたもの。その名の通り複数のスパイスが入っている |
ローズマリー | 芳香性が少々あるが、肉の臭みなどを取り除く効果がある |
カルダモン | 和名ショウズク。ハーブスパイスの中では芳香性が一番高い。 |
ナツメッグ | 現在もお菓子などに使われているハーブ。少量でも効果がある |
タイム | 臭みなどを取り除く。 |
シナモン | 甘みが特徴のハーブ。スティック状・粉末状など種類は様々 |
クローブ | 黒胡椒のような粒で、臭みを取り除く効果がある |
砂糖にもいろいろと種類があり、白砂糖からブラウンシュガー・グラニュー糖・黒砂糖など様々でした。砂糖が入手できない時などは蜂蜜を専ら使用していたようです。